姿勢の悪い生活をしていると体の節々が痛くなることがあります。
腰痛を患っている時にしてはいけない体勢の一つにあぐらがあります。
あぐらは腰への負担がとても大きい姿勢なのですが、なぜあぐらがいけないのかを理解するには、私たちの普段の生活を見返す必要があります。
まず、最も腰に負担がかからない姿勢は、床に横になって就寝している時です。
横から姿勢を見るとわかるのですが、腰骨がある背骨は自然とS字の形になります。
これは元々背骨・腰骨が直線ではなくS字の形になっているためで、寝具の柔らかさも相まって背骨が自然に近い形でキープされるので、結果的に腰への負担が少なくなるのです。
次に負担が少ないのは直立です。
これは背骨・腰骨を支える骨盤がしっかりと固定されるためで、骨盤に支えられることによって負担が少なくなっています。
次に続いていくのは、正座・椅子という形で、最後にあぐらとなります。
これまでのことを振り返るとわかると思うのですが、床に横になる以外で重要なポイントとなるのが、骨盤の存在です。
上半身体を支える役目もある骨盤の形が歪んでいくほどに、背骨・腰骨にかかる負担や圧は増していきます。
そのため、骨盤がしっかりと固定されず、身体が前後左右にゆらゆらと揺れる形のあぐらをかくと腰痛も増していくのです。
また、あぐらは上半身が前かがみになる姿勢なので、元々S字である背骨・腰骨が大きく湾曲し一部は伸ばされ、一部は圧迫される形となるため、負担は大きくなるのです。
あぐらの状態から立ち上がろうとした時に、ピキッと感じる痛みが走るのは、そのようなことが関係しているのです。
そのような理由から、腰痛があるときにはあぐらをかくのはいけないとされています。
床に座る時に楽な姿勢をキープしたいのであれば、座椅子などを用意すると少しは負担を軽くすることができるのでオススメです。