特に椅子よりもずっと座面が低い畳や床に座る場合は腰痛の人には一苦労となってしまいます。
腰痛は座っている間も痛みが悪化することがあります。
それは座り方に問題があるためです。
正座する・あぐらをかく・椅子に座るなどの中でどれが腰痛によくない座り方なのでしょうか。
実はこの3つの中ではあぐらが腰にとって一番負担がかかる座り方なのです。
あぐらは一見楽な姿勢に思えるかもしれません。
しかし、あぐらで楽になるのは足だけで、腰にはかえって負担になっています。
背骨は横から見たとき緩やかなSの字を描くようにつながっています。
背骨にとって自然な状態は筋肉にとっても自然な状態ですから、このSの字型を保つことは身体にとって一番負担が少ない状態なのです。
背骨は腰の部分ではお腹に向けて少し出っ張る方向でカーブしています。
このカーブを崩すような姿勢、たとえば猫背の状態になると腰が丸くなるので腰に負担をかけることになります。
あぐらは猫背になりやすい座り方なので腰にとっては好ましくないのです。
また、あぐらをかくときは足を交差させるので左右どちらかに重心が偏ります。
猫背の姿勢で前方に、足を組むことで左右に重心が偏って姿勢が悪くなるので骨や腰の筋肉にとても負担がかかる座り方なのです。
腰痛を悪化させないためにはあぐらをかいて座るのはできるだけ避けた方が良いでしょう。
やむなくあぐらをしなければならないときは、お尻の下に座布団やクッションを入れてお尻の位置を高くすることで腰の負担を軽くすることが出来ます。
背もたれ付きの座椅子があればそれを使うことも有効な手段です。
腰痛の85パーセント以上は原因が特定できません。
普段から意識して腰への負担を減らす姿勢をとることが腰痛の悪化を防ぐために大切なのです。