湿布を貼って数日様子を見ていれば改善されるものや病院に通い続けても全く良くならないものまで、これはもう個人差だけでは言い切れないようにも思います。
一昨年のことになります。
母が階段を踏み外して腰を痛めたことで、私の「母の腰痛」との戦いが始まりました。
ただ「痛い」とばかり繰り返す母には本当に手を焼きました。
当事者ではないので、痛みの程度や種類がイマイチ分かりません。
初めのうちは親身になれるのですが、長引いてくると母の痛みの訴えすらも信じられなくなってきます。
腰を診てもらっていた整形外科へ行っても、「この痛みは腰からきているね」と言われるだけで湿布や痛み止めの点滴をするだけでした。
寝ていても痛いと言うのです。
立ってじっとしている分には痛みはこないらしいのですが、そうなるともう「動く」ということすらできなくなってしまいます。
腰を痛めたことが老化現象に拍車のかけたのなら、このまま母は寝たきりになってしまうのかとさえ思いました。
困り果てた私が最後の頼みとして縋ったのが、カイロプラクティックでした。
レントゲンも撮らず採血もせず、体を触るだけでどれほどのことが分かるのかと、年老いた母が文句を言うのは目に見えていました。
それに、診察代も決して安くはありません。
でも、このまま歩けなくなるのは嫌だという母の言葉で、藁にも縋る思いで診察まで漕ぎ着けることが出来ました。
結果をいえば、二時間もの施術のお陰か、帰りにはスキップできるほどに回復していました。
これには、当の母本人が100万円払っても良い!と言ったほどです。
実際、そんなに高額ではないのですが、この言葉が約半年間の母の腰痛の凄さを物語っているのだろうと思います。
腰痛の原因は本当に人それぞれで、痛いところが即悪いところというわけではないと、カイロプラクティックの先生が教えてくださいました。
母の腰痛の原因は、腰を痛めたことが引き金にはなってはいるけれど、お尻から太ももにかけての神経が固くなった筋肉に圧迫されて起こっていたということです。
その後、母の腰痛は再発していません。
先生のおっしゃった「痛いところが悪いところではない」という言葉は、最近テレビなどでも良く聞くようになりました。
腰痛の原因は様々あるようなので、色んな可能性を考えて、如何に早く自分に合った治療や改善の方法を見つけるかが、一番の問題であり治療の近道のように思います。