腰痛ベルトと骨盤ベルトは、どちらも腰の辺りに巻くので、同じ物、似たような物と思われがちですが、用途や目的が異なって作られたこの二つは、実は似て非なる物なのです。
混同されているのでどちらも腰痛時に使用する物と思っている方が多いですが、腰痛がある時に巻くのはその名前が示しているように腰痛ベルトの方です。
腰痛は腰を動かすと痛むことが多いので、腰椎部分をベルトで巻いてしっかり固定することで腰の動きを制限したり負担を軽くして症状を和らげる目的で作られています。
一般的には症状が出てから着ける物ですが、重い物を持つときに予め着けていると腰痛の予防効果が期待できます。
対する骨盤ベルトは、骨盤を固定して歪みを矯正するために使うベルトです。
着ける位置は骨盤の上なので、腰の動きには殆ど制限がありません。
骨盤は背骨を支える土台なので、歪んだりすると腰の負担が増して腰痛の原因となる他に、様々な影響が身体に出るといわれています。
骨盤は上から重さがかかると左右に広がりやすい構造をしているため、上半身の重さで骨盤が広がると内臓が下腹部に下がる、腰骨が歪む、太ももが外へ広がるなどして、便秘やヘルニア、O脚、膝痛など様々な症状の原因となります。
骨盤の上にベルトを巻くことで広がりを抑えて骨盤の形を整えるので、既にある痛みを和らげるだけでなく予防効果が大きいのが骨盤ベルトなのです。
慢性的な腰痛や腰のだるさ、少しの痛み程度なら骨盤ベルトでも症状は和らぎますが、重症の痛みには腰痛ベルトの使用が向いています。
腰痛ベルトは腰痛を緩和する為に発症してから使う物、骨盤ベルトは様々な症状を引き起こす原因となる骨盤の歪みを整えるために使う予防的意味が強い物といったところが両者の違いです。
どちらのベルトもサポート用途なので腰痛を治すものではありませんが、違いを理解した上で自分に合った物を選ぶことが大事です。