腰痛は国民病といってもいいほど多くの人が抱えている症状です。
よく言われるぎっくり腰という症状は、ふとした拍子にビシッと腰を何かで撃たれたような感覚が走り、そのまま動けなくなってしまうと言います。
高齢者の中には、重い腰痛のせいで生活を大きく制限されている方もいるでしょう。
一方でまだまだ働き盛りの若い方が軽い腰痛を持っていると、「もう年だね」と笑い話のネタになることもあるかもしれません。
いずれにしても、腰痛と言えば原因は腰にあるのだろうと誰でもまずは思います。
でも、種類によっては腰痛の裏に別の病期が隠れていることもあるようです。
その一つが、腰痛とともに下痢がある場合です。
下痢は大腸の調子が悪くなるとよく見られる一般的な症状ですが、その一方で大腸は腰に近いところにあります。
ですので、大腸の不調や異常が腰の痛みとしても感じられてしまうことがあるようです。
このような、原因となる組織とは違う場所に生じている痛みを、関連痛と言います。
さて、もし腰痛が大腸の不調によって引き起こされているとしても、それがたまたま冷えただけだったり疲れがたまっていたりするだけなら、温めたり睡眠を良く取ったりして生活を整えれば良くなるでしょう。
でも、例えば下痢と便秘を繰り返したり、下血や血便が出てきたりするようであれば、大腸がんの初期症状ということもあり得ます。
腰痛、下痢、便秘や血便。
一つ一つは日常生活の中で良く見られる症状であるだけに、うっかりしているとたいした問題ではないと見落としてしまいそうです。
でも、これらがいくつも重なって生じたときには、一度病院を受診して検査してもらったほうがいいかもしれません。
何事も早めに対策を打っておけば安心です。