腰痛分離症とは?加齢とともに起きやすくなり運動経験のある人はより起きやすいので要注意

20150619
朝起きた時に腰が重い、だるさや鈍い痛み、運動後の腰痛、特に体を反らした時の痛みを慢性的に感じている人は腰椎分離症を起こしているかもしれません。

加齢とともに起きやすくなる腰椎分離症は疲労などによる腰痛と混同されやすいですが、実は骨折によって起こります。

今回は慢性的な腰痛に悩む方のために腰椎分離症の特徴やどのような治療を受ければ良いのかをご紹介します。

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腰椎分離症は、背骨のうち腰の部分に当たる腰椎の一部が骨折し、分離してしまう症状です。

腰椎は椎骨という5個の骨が繋がってできており、背中側には椎弓(ついきゅう)という張り出した部分があります。

この椎骨と椎弓はそれぞれ椎間板と椎間関節という部分によって上下に繋がっているのですが、激しい運動による負担などの理由で後方の椎間関節が骨折してしまうことがあります。

このため、腰椎が前後に分離してしまうことを腰椎分離症といいます。

腰椎分離症の主な症状としては、慢性的な重い痛み、動き始めの腰の痛み、だるさ、運動時の強い痛みなどがあげられます。

特に、腰を反らす、ひねるなどの動作(あくびの時に背を反らす、胸を張るなど)に対して強く痛みを感じるのが特徴です。

腰椎分離症は加齢とともに現れる腰痛と勘違いされやすく、放置していた場合には神経根を圧迫して、坐骨神経痛の症状を伴うことがあります。

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その場合、お尻や足の外側にしびれが出てくる場合も見られます。

他にも、中年以上の患者の場合には老化により脊柱管が狭窄し、しびれによって歩行が辛くなる、排尿障害を伴うなどの腰部脊柱管狭窄症を起こすこともあります。

この腰椎分離症は特に激しい運動をする10代~20代に多く見られる症状ですが、大人の場合は子供のころにスポーツをしていて、腰椎分離症を起こしていたものの症状がほとんどなく、中年以降に疲労や怪我がきっかけで気が付く、という人が多いようです。

腰椎分離症の発見は、基本的にレントゲン撮影で診断します。

腰を曲げたり延ばしたりして椎骨が正常な状態か骨折しているかを調べます。

他にも、骨や神経がどれくらい圧迫されているか詳しく調べるためにMRIやCTの検査も同時に行います。

診断の結果、腰椎分離症だった場合には普通の骨折と同じようにスポーツや激しい動きを禁止して、3か月~半年ほどコルセットを着用し治療します。

分離が進行していて、痛みが激しい場合は痛み止めの薬を飲み注射を打ちます。

長期間の治療が必要ではありますが、スポーツの禁止とコルセットを医師の指示通りきちんと着用していればほとんどの場合手術の必要はありません。

腰椎分離症を予防するためには、普段から腰回りのストレッチなど腰の筋肉を鍛えて、腰に強い負荷をかける動きを長時間行わないようにする必要があります。

また、最初にもあげたように腰椎分離症は疲労による腰痛と間違われやすいですが、骨折の症状なので治療の方法がまったく異なってきます。

慢性的にこのような腰痛が続き、特に若い頃に激しい運動の経験がある人は専門医のもとで一度診断を受けるのが良いでしょう。

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