私の住んでいる地域も被災地ではありましたが、内陸の方で津波には巻き込まれず、物資の少ない不便が少しあるくらいでした。
この頃はまだ寒かったのに灯油がギリギリの量しか配達されず、3月中でもストーブを最低限だけつけて過ごしていました。
避難所で過ごす方に灯油とガソリンを速く送って欲しかったので、ここは我慢でした。
我慢といっても無いものはどうしようもなかったので、夜中の一番寒い時間帯だけストーブをつけて、昼間は厚着して電気ストーブだけでしのぐ日々が震災発生から3週間近く続きました。
着込んでいたのと運動不足で、知らず知らずのうちに腰に負担がきていたのでしょう。
この時期は余震も多く何が起こるか分からなかったので、家から出るのも必要最低限の用事のときくらいでした。
この調子で過ごしていてやっとゴミを出せるようになった日、夜中に溜まったゴミを出してからコンビニに必要なものを買いに行こうと歩いていました。
ゴミ出しの時点で腰に違和感がありましたが、いつもの腰痛だと思っていました。
それが、コンビニまでの道中、腰に電気が走るような痛みを感じた後、痛い部分から左足にかけて、あっという間にしびれて歩けなくなってしまいました。一体、腰に何が起こったのか分からないまま、夜中の道路でしばらくしゃがんで、あとはコンビニまで這って歩くようにして行き、雑誌コーナーの片隅でしばらく休んでいました。
これで大きな痛みはおさまり何とか家に帰れましたが、いやな鈍痛が残っていました。
この頃はかかりつけの病院の先生も避難所周りでなかなか掛かれず、後からその話をしたら、先生は『坐骨神経痛が出てきたのでしょうね。運動不足とストレスが原因かな』と言い、『治打撲一方』という漢方薬を処方してくれました。
この漢方で、歩けなくなるほどの電気が走るような腰痛は今のところ来ていないですが、油断して同じ姿勢を続けていると、時々腰がピキッとなります。