それは女性の体の構造上、起きやすくなっているということは多くの女性が知っていることだと思います。
まず、膀胱炎になると細菌が膀胱内で繁殖します。
その状態を放置していると、やがてその細菌が尿管を伝わって膀胱から腎臓の入り口の腎盂という器官に移動していくことになり、さらには腎臓に侵入していくという過程でどんどん悪化してしまうことになるのです。
そこで腎盂や腎臓が膀胱の細菌によって冒されて炎症を起こすことで、すぐそばの腰が痛いかのような錯覚を覚えるわけです。
これが、膀胱炎による腰痛の正体です。
ですから膀胱炎によって起きる腰痛は一般的な腰の関節の痛みというわけではなく、腰に近いところにある臓器である腎臓の痛みだと思って差し支えはありません。
ですから女性の場合は、ちょっとした腰痛でも整形外科の範疇の腰痛とは全く別の種類の腰痛であることを常に念頭に置いて対処していくことが非常に大切です。
腰痛の症状で医療機関に行っても、その辺のところの見分け方がとても難しいということがあります。
普段から膀胱炎の再発を繰り返している女性では、腰痛が膀胱炎の初期のサインである場合が多いという点を認識している人も多いので、腰の痛みを感じたらすぐ病院へ行って検査を行い、膀胱炎の場合は抗生剤を投与してもらい、早いうちに膀胱炎の悪化を防止することができるわけです。
女性の場合、腰痛は他の病気が隠れているサインになりうるので、日頃から注意しておくべきでしょう。
また急性の膀胱炎を放置していると、いつの間にか慢性膀胱炎に移行することがあるので、腰痛を決して甘く考えないことも自分の体を守るための注意点となります。