腰痛と同時に頭痛と吐き気が起こっている場合、考えられる可能性は3つあります。
一つ目は、緊張性頭痛からくる腰痛です。
緊張性頭痛というのは、同じ姿勢を取り続けるなど筋肉が緊張し凝り固まってしまうことで、血流を阻害し、疲労物質が蓄積している状態をいいます。
緊張性頭痛には脊椎を支える筋肉も大きく関わっていて、肩こりや腰痛が併発することがあります。
これが重症化すると、腹痛や吐き気も感じるようになります。
緊張性頭痛が原因の場合は、同じ姿勢を続けないことを意識し、途中でストレッチを挟むのが効果的です。
また、お風呂に入ってしっかり温まるのも筋肉の緊張をほぐし、血流を良くする効果があります。
二つ目は女性に限ったことですが、月経や妊娠などの女性ホルモンが原因の場合です。
月経や妊娠初期では、女性ホルモンの分泌量が目まぐるしく変わり、心身に様々な影響を及ぼします。
また、意外と見落としなのが閉経です。
閉経でもホルモンバランスが大きく乱れることがあり、人によってはこれらの不快症状を催す場合があります。
最後に、腎盂腎炎という病気が考えられます。
腎盂腎炎は腎臓の尿を溜める部分(腎盂)に細菌が感染し炎症を起こす病気で、最悪の場合命の危険を伴う怖い病気です。
腎盂腎炎では、背中から腰にかけてかなり激しい痛みがあり、さらに激しい頭痛とともに38℃以上の発熱を伴うことが多いです。
同時に、吐き気、寒気、震えなど全身に症状が及びます。
かなり激しい症状が出るので放っておくということはないと思いますが、風邪の症状とも似ているため注意が必要です。
初期治療が遅れると、血液中に感染した細菌が混ざり、重篤な状態になることもあります。
これを防ぐためには、異常を感じたらすぐに医療機関を受診することです。