長く座れない、荷物を持ち上げられない、長距離を歩けない、長時間寝ると腰が痛くてすぐには起き上がれない等、日々腰痛に悩まされている方は多いと思います。
なかには、寝る姿勢が決まってしまっている、痺れなどの症状が出てしまっている重症な方もいらっしゃいます。
腰痛の原因は様々ですが、内臓の疾患が原因ではなく整形的なものから腰痛となっている場合であれば、運動や毎日の生活習慣を変える事で改善される見込みがあります。
以下は、運動や腰痛予防につながる生活習慣を紹介します。
腰痛の治療方法の一つとして参考にして頂ければと思います。
一つ注意点として、これから紹介する運動を始める前に、できれば医師などの専門家に相談されることをお勧めします。
疾患によっては、以下の運動が適さないものもあり、過度にやりすぎると症状を悪化させてしまう恐れもあるからです。
ではまず、ストレッチから紹介しましょう。
ストレッチなど
できればストレッチの前に凝り固まった筋肉をマッサージなどで軽くほぐしてから行うと、より安全に行えます。
マッサージばかりでも、いきなり沢山ストレッチを行うのもお勧めできません。
マッサージで適度に筋肉を緩めてストレッチしやすい状態を作ってから、気持ちの良い程度の強度でストレッチを行います。
また、ストレッチは勢いをつけず持続的にゆっくりと伸ばすように心がけます。
ストレッチに最も適した時間帯としては、風呂上がりなどの筋肉が温まっていて伸びやすい状態の時が良いでしょう。
腰痛に関係しやすい筋肉は、下肢と体幹の筋肉です。
この二つを伸ばしてみましょう。
【仰向けで①】
②少し痛い所で止めて、息を吐いて我慢。
③ゆっくり戻す。
5回ほど繰り返します。
②少し痛い所で止めて、呼吸を止めない。
③ゆっくり戻す。
5回くらい繰り返します。
【うつ伏せで】
・決して無理はしないように。
・腕を突っ張る前に腰に痛みが出た場合は、その位置までで結構です。
②ゆっくり上体を戻し、うつ伏せに戻ります。
5回くらい繰り返します。
②全身の力を抜きます。
無理せず、痛気持ちいいくらいの範囲で行って下さい。
【仰向けで②】
②仰向きで腰を捻るようにします。
・この時、背中が床から離れないよう気をつけてください。
・また、上になった方の脚を手で少し下に押し下げるよう力をかけると、より骨盤周りと体幹の筋肉が伸びます。
片方が終わると、もう片方を同じようにしてください。
この後、仰向けになり、腰の下に手を敷いてそれを腰で潰すつもりでお腹に力を入れるというトレーニングを加えると更に良いでしょう。
筋力トレーニングとまではいきませんが、腹圧をかける練習は腰痛改善に繋がります。
簡単な日常生活の改善ポイント
椅子の座り方
デスクワークをしている方は、椅子の背もたれの角度に気をつけましょう。
間違いがちなのが、より仰向きに近づけた方が楽になると思い、背もたれの角度を大きくとってしまうことです。
本来腰にとって良い角度は、お尻と背中の角度が垂直に近いものです。
デスクワークや運転をよくされる方は、気をつけましょう。
荷物の持ち上げ方
持ち上げ方のポイントは、
- 腰を深く折り、よっこいしょと勢いで持ち上げるのは大変危険
- 膝を深く折りお腹に力を入れつつ脚を伸ばす力で立ち上がる
- 荷物は遠くよりも出来る限り身体に近づけて持ち上げる(力学的に身体にかかる負荷が少なくて済む)
以上、簡単ではありますが、腰痛改善につながる運動と生活習慣をいくつかを紹介しました。
しかし、これらは一度や二度で腰痛がすっきりするものではなく、継続が大切です。
何ヶ月も続けているのに少しも痛みが良くならないという場合は別ですが、合っているなと感じられた方は、毎日でなくても続けるようにしてください。
また、重複しますが、痺れなどの症状が出ている方は特にこういった運動をされる前に専門家の意見を聞かれることをお勧めいたします。